TE37の歴史を30周年から振り返る 3.7kgからSAGA S-plusまで
1996年に15インチ3.7kgで登場したTE37は、なぜ30年後も同じ6スポークを掲げながら、19インチや20インチまで広がったのか。RAYS公式資料の数字から、その変化を追う。

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3.7kgから始まった名前
TE37が長く愛される理由は、昔の形をそのまま残したからではありません。六本スポークの顔を守りながら、中身を更新し続けてきた。その歩みを追うだけでワクワクします。
選ぶ基準は、TE37の歴史や30周年という看板より先に、現在のサイズ、荷重、PCDを自分の車へ合わせることです。3.7kgの由来は、その確認後に効いてくる。
TE37という短い名には、最初の驚きがそのまま残っている。RAYSは、デビュー当時の15インチが3.7kgだったと説明する。数字だけなら軽いで終わるが、製品名に刻んだことで、軽量化を一時の売り文句にせず、後継モデルを測る物差しにした。1996年の登場から2026年までは単純計算で30年。現在の製品を見るときも、出発点はここから動かない。
ただし、現在の公式仕様に並ぶ初代TE37は13インチと14インチで、鍛造1ピース、安全基準はJWL+R Spec 2となっている。かつての15インチ3.7kgという由来と、いま購入できるサイズ表は同じ情報ではありません。昔の数字だけで現行品の重量を想像すると読み違える。残ったのは軽さへの姿勢で、全サイズ一律の重量ではありません。
六本スポークと小径サイズ
TE37の輪郭を決めたのは、応力分散を狙った6スポークです。RAYSは骨太な造形をスポーツホイールの標準と位置づける。細い線を増やして軽く見せる方向とは違い、力を受け持つ六本を太く残した。その見た目が長く続いたのは、懐古趣味だけでは説明しにくい。構造上の役割と外観が同じ形に収まっているからです。
色も絞られている。現行の初代系TE37はブロンズのアルマイトと、競技用サイズに限るホワイトを掲げています。競技用FJではセンターロック対応のため中心部が未塗装になるという注意書きまです。写真の印象だけで色を選ぶより、サイズと用途により仕上げの条件が変わる点を先に読んだほうが、届いた現物との食い違いは少ない。
初代系の現行表には13×6J、14×5J、14×6Jが載り、SAGA S-plusは15インチから20インチまでを扱う。この隔たりは、TE37が一枚の復刻品として残ったのではなく、対象車に合わせて系列を広げた結果です。旧車の小径競技用途と現代の高出力車を同じサイズで満たそうとせず、名前の下にある製品名まで選びます。
SAGAへの再設計と安全基準
RAYSによれば、VOLK RACING TE37は1996年に誕生し、2016年には完全新設計のTE37 SAGAを投入した。1996年から2016年の間の20年に変わったのは流行色だけではありません。市販車の車重や出力が上がり、ホイールへ求める強度の前提が変わったため、同じ名前を守るにも作り直す必要が出た。
この経緯を知ると、初代とSAGAを単純に新旧で並べるのは少し乱暴に見える。初代の公式サイズは13インチと14インチ、SAGA S-plusは15、17、18、19、20インチを用意する。対象とする車両も負荷も離れている。小径車で初代の軽さを選ぶ判断と、重量級車でS-plusの強度を選ぶ判断は、同じ六本スポークでも別の買い物です。
TE37は国のJWLとVIAの基準を満たしたうえで、RAYS独自のJWL+R Spec 2をクリアすると公式ページにある。RAYSの説明では、その独自基準はJWLのおよそ2倍の試験を課す。軽量ホイールを語ると重量ばかり見たくなるが、メーカー自身は軽さと同じページで試験条件を示しています。削った量だけでは製品の評価が終わらないからです。
SAGAはこの独自基準を大幅に上回る仕様として開発され、その後S-plusで各部を見直した。ここで注意したいのは、試験を通ったという事実を、どの車にも装着できるという意味へ広げないことです。サイズ表には穴数、PCD、インセット、ハブ径、ドリル径、荷重記号が別々に載る。強度の証明と車両への適合は、順番に確認する二つの条件です。
サイズと色の広がり
SAGA S-plusは鍛造1ピースで、17インチのみリバースリムを採用し、15インチから20インチまで展開する。19インチの追加をRAYSが明記したのは、国産車と輸入車の高出力化、重量化へ対応するためです。初代の3.7kgだけを理想像として固定すると、この拡大を重量増としか読めない。実際には受け持つ車両側の条件が変わっている。
15×7Jの一例では、4穴PCD100と5穴PCD114.3があり、同じ幅でもインセットや対応キャリパーが違います。18×7.5JにもPCD100と114.3が並ぶ。インチ数とリム幅が一致しても、それだけで同じ車へ付くわけではありません。公式表が細かいのは意地悪ではなく、六本スポークの内側にある空間まで車種ごとに違うためです。
標準色はダイヤモンドダークガンメタとブロンズで、SAGA S-plusには多数のOP-2カラーが設定される。追加料金は色により税込3300円、4400円、7700円と分かれ、特約店のみの取り扱いです。色によって標準納期へ一、二か月ほど加わる場合もある。足元の色を詰める時間は楽しいが、納車やタイヤ交換の期日があるなら先に聞く数字です。
ブロンズのアルマイトは、デザイン面以外に未着色部分が生じるとRAYSが注記している。カタログ写真の正面だけを完成像にすると、裏側や境界の見え方で戸惑うかもしれない。30周年の進化は選択肢を広げた一方、仕上げ方と納期の差も増やした。好みを決める前に、製法由来の見え方まで確認しておきたい。

30周年で残った基準
30周年シリーズの入口には、TE37系の複数モデルが並ぶ。そこで共通する価値を見つけるなら、単に昔と同じ形という説明では足りない。初代の小径サイズとSAGA S-plusの20インチは用途が離れている。それでも鍛造1ピース、六本スポーク、独自の安全基準という判断軸を持ち続け、車両側の変化に合わせて寸法と強度を更新した。
3.7kgの数字は、いまも鮮やかです。けれど現行車で選ぶ場面では、PCDやインセット、ハブ、キャリパー、荷重記号を読み切った先に、その軽さが生きる。1996年の名前だけで買うと、30周年分の改良を半分しか見ていない。六本のスポークが変わらなく見えるほど、その裏側では対象車と試験条件が細かく変わってきたのです。
世代ごとの刻印や仕様を見比べると、同じ名前の中に時代ごとの挑戦が見えてきます。古いものも新しいものも、別々の魅力があります。
価格表で分かる対象車
初代系TE37の公式価格は、13×6Jが税込5万7200円、14×5Jが6万1600円、14×6Jが6万3800円と並ぶ。SAGA S-plusの15×7Jは色により7万1500円から7万7000円、17×7Jでは10万円を超える。単なる値上がりの年表ではなく、サイズ、荷重、対応するブレーキが広がった製品群の差として読む必要があります。
同じSAGA S-plusでも、15×7Jの表示荷重記号欄は穴数や仕様により620や690、17インチでは530や700が並び、表の単位はKGと明記される。価格差だけで上位と下位を決めると、必要な荷重条件を落とす。車検証と車種別適合を確認し、必要な仕様が決まってから価格を比べます。安い行から車へ近づける順番は逆になります。
SAGA S-plusの17×7Jを見ると、PCD100の4穴は表示荷重記号欄が530、同じ17×7JでもPCD114.3の5穴は仕様により700が並び、単位はKGです。リム径と幅が同じでも、穴数と車両条件で担う荷重は同じではありません。TE37という名前だけで四本を探さず、サイズ表の一行を最後まで読み、車検証と適合検索へ戻す必要があります。
センターキャップと付属品
初代系TE37にはディスクステッカー二種が付属し、センターキャップは競技用サイズを除いて別売になります。SAGA S-plusもセンターキャップと車種専用パーツセットが別売です。完成写真に写る部品が箱へすべて入るとは限りません。注文時にホイール本体、ナット、キャップ、専用部品を分けて見積もると、装着日に不足へ気づかずに済む。
競技用FJのセンターロックや、車種ごとのキャリパー欄も、外観だけでは決められない部品関係を表す。社外ブレーキを装着している車は、純正車種名が表に載るだけで適合完了とはならない。現物のブレーキ仕様を販売店へ伝え、必要なら型紙や実測で空間を確認します。六本スポークの内側は、購入後に広げられない。
別売のセンターキャップや車種専用部品を足すと、完成時の構成はホイール単体の写真から変わります。初代系では競技用サイズを除きセンターキャップが別売で、FJ用はセンターロック対応のため中心部が未塗装になります。装着写真と同じ見た目を望むなら、付属品欄と別売品欄を先に確認し、四本分の総額へ加える。
軽さを走りへ結び付ける条件
初代の3.7kgはホイール単体の出発点だが、走行時にはタイヤを組み、空気を入れ、車へ固定する。SAGA S-plusのサイズ表が幅と径を細かく分けるのは、組み合わせるタイヤも変わるためです。ホイールだけ軽くしても、外径や幅を大きくしたタイヤとの総重量が増えれば、交換前後の差は単体カタログほど単純には出ない。
それでも、軽量化と高強度を同時に追ったTE37の価値は消えない。評価するときは、交換前後のホイールとタイヤを同じ秤で測り、空気圧とタイヤ銘柄も記録しておきます。加速や段差の印象が変わったとして、どこまでがホイールによる差かを断定しすぎない。30周年分の技術を味わうには、比較条件も少し丁寧なほうが面白くなる。
自分の車に合う一枚を選ぶことは、長いTE37の歴史から一章を借りるようなものです。足元を見るたび、その背景まで思い出せます。
出典・確認先
- VOLK RACING TE37 30TH SERIES|RAYS(株式会社レイズ)|革新的なハイパフォーマンスホイール取得日 2026-07-18
- TE37|RAYS(株式会社レイズ)|革新的なハイパフォーマンスホイール取得日 2026-07-18
- TE37 SAGA S-plus|RAYS(株式会社レイズ)|革新的なハイパフォーマンスホイール取得日 2026-07-18
- TE37|RAYS|Innovative High-Performance Wheels取得日 2026-07-18
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